子育ての日々あれこれ

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「君の字は下手だね」と言われた日から私が続けたこと

お題「もっと早くやっておけばよかったと思う事」


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君の字は下手だねと言われた日

「君の字は下手だね」

ある日、仕事場で上司にそう言われました。

近くにはもう1人の従業員もいたので私は恥ずかしくて顔が真っ赤になっていくのが分かりました。

封筒の宛名書き

今は住所と宛名をパソコンで打ち込んで印刷すれば簡単にできる時代です。

しかし、その職場ではなんでも【手書き】で書くことが当たり前な職場でした。

その封筒の宛名書きを上司に頼まれたとき

「俺の字、汚いから書いてくれる?女の子やし、字がきれいやろうから頼んでいい?」

と任されました。

当時の私は文字は読めたらOKの気持ちで書いていたので自信はありませんでした。

字の美しさよりも、読める字を優先して書いていたのです。

とはいえ、頼まれて書くからには慎重に書きます。

自信はありませんでしたが、再び上司の元へ持っていくと

「お、ありがとうね!…」

と言って上司が受け取り、封筒に目をやるとみるみる落胆していく顔になるのが嫌でもはっきり分かりました。

「君の字は下手だね」

ボソッとたった一言そう言われました。

驚いてどうしたらいいのか分からず、動けなかった私に「ありがとう、仕事戻っていいよ。」と言われ、私は近くにいたもう1人の従業員の顔も見れず、恥ずかしさのあまりうつむいたままその場を離れました。


自分の文字に対する意識を180度変えた日

仕事の帰り道。

その日は上司の言葉で気持ちが落ち込んでいました。

結局あの封筒は使われたのだろうか?

いや、ゴミ箱行きだよね…。

気持ちは更に滅入るばかりでした。

落ち込んでいても家族にご飯を作らないといけないので食材を買うためにスーパーに寄りました。

そこには店内に100円ショップがあるのですが、買い物を終えてなんとなくそこに寄ってみると、なぞり書きでかく百人一首徒然草枕草子源氏物語といったものがありました。

それらを手にとってパラパラとめくり、そのなぞり書きを買うことにしました。

封筒の宛名書きはゆっくり丁寧に、いつも以上に頑張って書いたつもりだったのですが上司はそれを評価しませんでした。

『女の子は字がきれいだろうから』という先入観と、思い描いていた理想の文字ではなかったからです。

書道家の人とか世の中にいるいわゆる達筆な人の字と私の字を比べたら、そりゃそうなるわけですよね。

悔しかったけれど、私はこの日から自分の文字に対する意識が変わりました。

そして、この日を境に毎晩苦しみながら文字を書き続けることになります。

習字も習い事すらしなかった人が文字の練習を始める


なぞり書きの本を開き、ひとつひとつの文字を鉛筆で書いていく。

習字教室どころか習い事すらしなかった人が文字の練習をしているわけなので、自分でも驚きです。

ゆっくり丁寧になぞり書きをして15分間。

そうしていると手や指がしびれる様に疲れてきます。

丁寧にゆっくりなので、手に力が入ってしまうようです。

私の字には独特なクセがあります。

そのせいでゆっくりしか進まない文字。

力を入れないように気をつけていても、だんだん鉛筆を握る手は力が入って思うように書けなくなってしまいます。

休憩をはさんでまた15分間。

もう一度、ゆっくり・・・深呼吸をして再び書き始めました。

家族が皆寝静まったあとの時間帯。

たった1人でポツンと机に向かい、静かな夜に文字の練習をしているわけです。

なぞり書きの本にひと雫の涙が落ちました。


あの時、本当は悔しかったです。

それにとても恥ずかしかったです。

なんであんな風に言われなきゃいけないんだろう。って正直思いました。

女性だから文字が綺麗?

あの言葉が胸に突き刺さります。

世の女性すべてが書道を習ってきた人たちのように綺麗な文字を書けているわけではないんですよ。

なぜなら私がそうだから。

思い返してはそんな風に反論して、ときどき苛立ちながら毎晩なぞり書きをしました。

悔しくて

腹が立って

泣きたくなる。(泣く)

そんな繰り返しでした。

きれいな文字は積み重ねでしか得られないもの

文字というのは今までの自分が書いてきた積み重ねです。

義務教育では書き順はもちろんのこと、とめ・はね・はらいを学びますが、文字をどうやったら美しく書けるのかまでは学ぶことはないですよね?

美しく書きたいのであればそれを意識して毎日丁寧な文字を書き続けなければならないのです。

それをしてこなかったので、私自身の文字の癖を治すのに3ヶ月以上はかかったと思います。

仕事と子育てと家事をしながら毎晩30分間が限界で、15分間しかできなかった日もあります。ですが、それでも眠気と手や腕の痛みと闘いながらひたすら書き続けました。

毎日コツコツと続けて1年以上経ち、ようやくお手本無しで書けるようになりました。


「君の字は下手だね」


あれから上司から宛名書きを頼まれることもなく、貧血やめまいなど体調不良が続いたためその仕事は退職しましたが、文字の練習だけは続けました。


それから数年経ち、
『せっかくSNSをしているのだからちょっと見てほしいかも。』

と思うようになりました。

というのも、子どもが通う保育園の先生やママ友に褒められるようになったからです。


Twitterであの日の事を文字にして書いてみる。

あれから何年も経ってからなので、当時の気持ちよりは落ち着いた状態であの日の事をぼんやりと思い出しました。

お世辞かもしれないんですけど、保育園の先生やママ友に褒められてその度に素直に嬉しかったんですよね。

Twitterの皆さんに昔の私の文字が下手だった時のことを投稿したらどんな反応が返ってくるんだろう?・・・。

そう思って、書いてみることにしました。


そしてそれをTwitterで投稿してみたのですが、コメントが届くようになりました。


ものすごく褒めてくれてるぅっ!!

意外な反応に驚いてしまって、もうどうしたら良いのか分からなかったのですが、1人ひとりのコメントに目を通し、その温かいコメントに涙ぐんで見えづらいスマートフォンの画面を見ながらお返事を書きました。

あとがき

私の文字の癖が治らず、悔しくて泣きながら毎晩書いていたのは無駄ではなかったようです。

当時、字を書くためには睡眠時間を削らないといけませんでした。

眠かったし、手は痛い!

それでも、当時はただ自分の文字が綺麗になることだけを目標にしていました。

誰のためではなく、自分の為にこんなにも必死に取り組んだことはありませんでした。


昔のなぞり書きの本を探してみたのですが、どうやら引っ越しの際に一緒に捨ててしまっていたようです。

昔の字と比較した方がもっと驚かれたことでしょうね。

それがちょっと残念です…。

ですが、今の私の字を見て褒めてくださって、本当に嬉しく思います。

ご覧いただき、ありがとうございます!

またこれからも美しい文字になるようにもっと頑張ります。

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